人手不足は、本当によく聞かれる言葉となりましたね。
数字で見ましても、2018年の有効求人倍率が1.61倍と、1973年の1.76倍に次ぐ高い数字を記録しています。
採用施策を少々強化したところで、その効果はなかなか現れず「もう打つ手なし」との諦めのような声もよく聞かれます。 また、「技術者がどこにもいない。まるで蒸発したみたいだ。」と仰るメーカーの幹部もいらっしゃいます。
採用の成果が思うように出ない中、開発設計会社に設計を外注される企業が増えてきています。つまり、自社で手が回らない設計業務を社外にアウトソースするという方法です。
しかしこの方法も、設計外注需要がひっ迫していきていることから、現在では依頼を受けた開発設計会社がすぐには対応できないケースも出てきている状況です。
でも、まだ諦める必要はありません。方法はまだあるのです。
それは、現在、自社内に在籍している人材を再教育することで、技術者不足を緩和する、という方法です。
自社内に在籍されている技術者の方々に、自社で不足している分野の専門技術を習得してもらい、多能的な技術者になっていただく方法です。これは、工場やサービス業などで複数の作業をこなすことのできる従業員を育成する「多能工化」の概念を技術職に応用したものです。
しかし、20代の若手技術者ならともかく、40代、50代の方の場合、新しい技術を本当に学習できるのだろうか?と疑問に思われるかもしれません。
人の知能は30歳以降も成長を続けることが、ハーバード大学ジョシュア・ハートショーン助教授の研究でも明らかにされています。計算能力は60歳頃がピークになるなど、中高年以降も理解力や応用力といった能力は伸び続けているというのです。
年齢を重ねると、物覚えが悪くなったと感じがちですが、それは、知能が衰えたというよりも、それまでに学習・経験したことから頭を切り替えられないという、メンタルブロックが原因であるという説もあります。
年齢を積み重ねた人ほどスパッと気持ちを切り替えて、若者になったつもりで学習に取り組むのはとてもよいことですし、新たな世界が見えてきて職業人生がより充実するのではないでしょうか。
その結果、企業内の技術者不足が緩和するという訳です。
当社WTIの場合、電子系以外の専門をお持ちの方に電子系設計者になるための技術者教育や技術指導(技術コンサルティング)のサービスを提供しています。
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