デジタル制御電源開発事例
ものづくり中小企業製品開発等支援補助金を活用し省電力汎用デジタル制御電源を開発しました。
システム側との通信によってシステムの要求する動作にリアルタイムで連動させ、動的に電圧、電流を変化させることが可能。MPUにはdsPICを採用。 |
主な特徴
- システム制御部からの通信により出力を制御可能なDC/DCコンバーターモジュール
- 制御PCとのインターフェースはUSBを採用。
- 制御するのは、①出力電圧、②電流リミット、③ソフトスタートの係数、④ON/OFF設定等 これらをシステム制御部から任意に設定し、柔軟な制御が可能。
- 多チャンネル出力が可能で各チャンネル別に個別設定が可能。
仕様例
- 1入力で3出力電圧をコントロール。
- 入力電圧 5±1 V
- 出力電圧範囲 6 ~16 V (1 Vステップでシステム制御部から設定可能)
- 出力電圧精度 出力電圧10 Vまで ±100 mV、 出力電圧10 V以上 ±1 %
- 出力電流 Max 1 A(×3 ch)
制御コマンド例
コマンド | 内容 | 備考 | |||||||||||||||||||||
SETON:X | スイッチオン(DCDCコンバータ動作開始) | X:チャンネル (1 or 2 or 3) | |||||||||||||||||||||
SETON:X | スイッチオフ(DCDCコンバータ動作停止) | X:チャンネル (1 or 2 or 3) | |||||||||||||||||||||
SETVOL○:XXXX | 出力電圧設定 | ○:チャンネル (1 or 2 or 3) XXXX:レジスタ値(10進数、4桁) | |||||||||||||||||||||
SETFREQ:XXXX | 周波数設定 | XXXX:PTPERレジスタ値(10進数、4桁) | |||||||||||||||||||||
SYNCON:X | 同期整流オン | X:チャンネル (1 or 2 or 3) | |||||||||||||||||||||
SYNCOFF:X | 同期整流オフ | X:チャンネル (1 or 2 or 3) | |||||||||||||||||||||
SETDTR○:XXXX | デッドタイム設定(前) | ○:チャンネル (1 or 2 or 3) XXXX:レジスタ値(10進数、4桁) | |||||||||||||||||||||
SETALT○:XXXX | デッドタイム設定(後) | ○:チャンネル (1 or 2 or 3) XXXX:レジスタ値(10進数、4桁) | |||||||||||||||||||||
GETSTAT:0 | 設定値の呼出し | ||||||||||||||||||||||
GETAD:0 | 電圧、電流、温度の表示 | ||||||||||||||||||||||
TEMPDEF○:XXXX | 温度補正値設定(20で補正値±0) | ○:温度範囲(0~7)
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VOLDEF○:XXXX | 電圧補正値設定(20で補正値±0) | ○:温度範囲(0~6)
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CHDEF○:XXXX | チャンネル補正値設定(20で補正値±0) | ○:チャンネル (1 or 2 or 3) XXXX:レジスタ値(10進数、4桁) |
GUI画面例
コントロールメニュー画面 |
検証結果の例
その他、基板配線上の留意点
スイッチングノイズが出力及びフィードバック値に影響を与えないレイアウトを実施 基板サイズ : 100mm × 130mm × 25mm
スイッチングノイズ対策として各CHをブロック化したことにより、目標:50mm × 30mm × 10mmに対し配線効率の悪化を招いたことによりサイズUPとなった。
- 各CHにおける電流経路の最短配線(各CHのSW部をブロック化)
- デジタル制御部とパワー部の分離配線
- スイッチングの影響及び導通ロス及びグランド浮き対策としてベタGNDの採用
- 4層基板を適用することにより、フィードバックラインをGNDで挟むことによるシールド効果
基板パターンレイアウト |
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