以前、熱解析は、トラブルシュートのみならず、フロントローディング的に使うこともお勧めであるというお話をしました。
今回は、その続きです。
当社に熱解析のご依頼をいただく案件としては、お客様の製品に何らかのトラブルが発生しており、その原因を究明し解決の方法を示して欲しい、というご要望が多くを占めております。
このようなご依頼をいただきますと、当社では製品の状況を詳しく伺い、頂いた情報や現物を元に、シミュレーションと熱測定を駆使して原因を分析するとともに、対策案を提示させていただいております。
私共の解析技術でお客様の問題解決のお役に立てていることは大変嬉しいのですが、一方で、製品化の直前の段階でこのようなトラブルが発生すると、お客様社内での対応は大変ではないだろうか、と思ってしまうこともあります。
製品化設計よりも前の、開発の前段階で熱品質の作り込みができていれば、もっと余裕を持った製品開発が進められるのではないか、と感じているのです。
フロントローディングの重要性を理解しながらも、いざ実行となると躊躇してしまう大きな理由として、「熱解析をやったところで、現実とは違う」という思いではないでしょうか。
確かに、現物と乖離した計算結果を出す解析では、実行する意味はありませんよね。
私共の長年の熱解析の経験から、解析(シミュレーション)と現物が合わない一番の原因は、「熱源となる半導体など電子部品のモデリングがきちんとできていない」から、です。
そして、電子部品の熱解析モデリングができていない理由は、「その部品の内部構造まで正確に把握していないこと」です。
逆から考えますと、電子部品の内部構造をリバースエンジニアリング(ティアダウン)などにより、精緻に把握し、そこから熱モデルを構築し、それを熱シミュレーションに掛けることを行えば、高精度な熱解析(シミュレーション)が可能となります。
当社の熱解析はまさにこれを行っておりますので、お客様からは、実測と解析結果が良く合っているとのご評価をいただいております。
その結果、熱や温度で問題になる箇所を正確に抽出し、適切な対処方法もご助言できるという訳です。
【当社の熱解析関連技術サービス】
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