製品開発も後半に差し掛かり、筐体設計のモックアップに防水試験を施す段階まできましたら、まず行うべきことは、防水試験設備の確保ですね。
自社設備があるのでしたら、その設備に予約を入れますし、自社で保有していない場合や自社設備が予約で一杯の場合は、社外の設備を予約します。
予約日が来ましたら、設備のある所まで赴き、さあやっと試験開始です。
IPX5、IPX6などでしたら、まずは、試料をしっかりと試験設備に固定します。そして、3m離れたところから規定に従って3分間噴射。
全方向からの噴射が試験では求められますので、この噴射試験が終われば、試料をはずし方向を変えて固定し直します。そしてさらに3分噴射。
「噴射→方向を変えて固定し直し→噴射」これを何度か繰り返します。
試験が終わると、筐体を開けて内部を確認しますが、すると、そこには水が…。
水が入っているということは不合格ですし、不合格となった以上は、対策を行わなければなりません。
「水はどこから入ったのだろう?」と頭を抱えながらあれこれ対策を行い、改良が終われば、再度、防水試験設備の予約を行います。
防水対策がどうしてもうまくいかないときは、「試験→改良」のサイクルを何度も繰り返してしまうことがあります。「も~イヤ!」って感じにもなりますよね。
防水試験は製品開発に不可欠の工程ですが、作業自体に大変手間も時間も掛かります。
「この試験をやる時間が省ければ、遅れ気味のA製品の設計遅れが挽回できるし、B製品のレビュー会議も開けるのになぁ…」って、つい思ってしまいますね。
防水試験は必ず自社でやらないといけないというものではありませんから、防水試験を専門に行うプロに依頼することは1つの選択肢です。
防水試験に加え防水性能の限界把握や不合格筐体の改良の方向性を提示してもらえたり、改良設計自体の請負/受託もやってもらえたりするところもありますよ。
また、防水の基礎を学ぶことも大切です。
この度、防水設計のノウハウを3時間余りで伝授する防水設計のライブ配信セミナーの講師を当社エンジニアが担当させていただくことになりました。
この手のセミナーは世の中にあまりないそうですので、是非この機会をお見逃しなく。
日刊工業新聞社 【ライブ配信セミナー】 2020年 11月 18日
「ゼロから学ぶ!防水製品の設計手法と開発プロセス ~防水規格から防水設計の要点、防水機能の評価、と合否判定、効率的な設計手法まで~」
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