WTI社長ブログでは、採用面接やインターンシップの際に、学生さんからいただいたご質問に、私がどう答えたかについて時折紹介してきています。
今日ご紹介するご質問は、「仕事を長く続けていくための秘訣は何でしょうか?」です。
私自身が就活生だった数十年前は、どのような仕事に就こうか?とか、学生から社会人とのギャップをうまく乗り越えられるのだろうか?、のようなことで頭の中が一杯だったと記憶しています。
この方からは、就職したその先のご自分のキャリア形成まで見渡した上で、ご質問をいただきました。 良いご質問を提示くださり、こちらも大変嬉しいです。
それでは、当日の私の答えに言葉を補って、以下に書かせていただきます。
仕事を長く続ける秘訣は、「現状に満足しない」ことと考えます。
仕事に就いてしばらくは、早く独り立ちできるようにと一生懸命になると思いますが、ある程度仕事ができるようになったときに、「ここまでできるようになったぞ。ついに私は一人前になった。」など思って慢心しないことが大切と考えます。
技術は日進月歩です。次々に新しい技術が生まれています。どこかの時点で、「自分はもう学ぶことがなくなった」と思った瞬間に、そこで成長が止まります。
一方、世の中はどんどん進化を続けていきますから、置いてけぼりになってしまいます。
その結果、仕事が面白くなくなり、続けることが難しくなっていくでしょう。
このことを、室町時代の申楽(現代の「能」に繋がる)の大家 世阿弥が著した「風姿花伝」からも確認してみましょう。
世阿弥はこう書き記しています。
「住する所なきを、まづ花と知るべし」
意味するところは、過去に好評だった芸や自分が得意な芸に安住していてはいけない。 これまでうまくいったのだから、もはやそれ以上のことに挑戦する必要はない、同じことを続けていけば良い、という心ではだめだということです。
それまでの自分を乗り越えたり、壊したりできる者だけが長く芸を続けていけるということなのでしょう。
言うは易しですが、毎日噛みしめて活かしていきたい言葉です。
なお、「初心忘るべからず」という言葉がありますが、世阿弥の「初心忘るべからず」は、現代で一般に使われている意味とは異なっていることをご存じですか?
先ほどの「住する所なきを、まづ花と知るべし」と、少し関連を感じますので、もしよかったら調べて味わってみてくださいね。
なお、当社WTIは、社員教育の仕組みがしっかりしていますので(社内教育のご紹介)、現状に満足せず新しい技術を学びたい技術者には、常に教育の機会が与えられます。
ご縁あって当社に入社されましたら、この会社では、いろいろな技術を継続して学べますので、是非楽しみにしてください。
また、技術教育センターも、まさに「住する所なきを、まづ花と知るべし」を実践しているんですよ。
新しい教育内容科目を追加し続けていて、指導方法にも工夫を加えてきています。
これからも、お聞きなりたいことは、是非ご遠慮なく質問してみてください。
一生懸命答えますので。
【 ご質問へのお答え: 過去ブログ】
- 学生さんからの質問への答え:「電気・電子系以外の専攻の人は、入社後WTIの技術者としてやっていけるものでしょうか?」
- 学生さんからの質問への答え: 「実務経験を持たない新卒者を雇う経営的な意味は何でしょうか?」
- 学生さんからの質問「学生時代には、何をやっておけばいいでしょうか?」への答え
- 学生さんからの質問「海外との取引はありますか?海外企業との仕事を増やす予定はありますか?」
- 学生さんの質問「資格を取ると採用に有利になりますか?」
- 学生さんからのご質問「ある程度のレベルの技術をいくつも保有している人って、どうなのでしょうか?」への答え
- 学生と社会人の違いとは
【関連ブログ】
- 学生さんの当社志望動機は、他社さんの工場見学がきっかけ!
- 技術者採用難ですね。今の時代、非電子系学科の新卒者の採用・育成の方が、結局近道になりつつあります
- 素人でもキャリア採用するWTIってどんな会社?
それから、新卒採用につきましては、こちらをご覧ください。
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