Wave Technology(WTI) | 半導体周辺回路とその応用製品の開発・設計会社

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#041 EMI対策 ~伝導エミッション(雑音端子電圧) ⊿型電源インピーダンス安定化回路網~

前回に続いて伝導エミッション(雑音端子電圧)のお話をします。 V型電源インピーダンス安定化回路網(以下、LISN)の雑音端子は、ノーマルモードノイズとコモンモードノイズを両方が見えますが、図1に示した⊿(デルタ)型LISNはスイッチの切替でノーマルモードノイズとコモンモードノイズを分離して観測することができます。

⊿型LISN

図1. ⊿型LISN*1

  ノーマルモードノイズを確認する時は図2のようになります。 トランス1次側で流れ込むノーマルモード電流は、そのまま2次側に誘起されるので、測定器で観測できます。

⊿型LISN(ノーマルモードノイズ測定時)

図2. ⊿型LISN(ノーマルモードノイズ測定時)

  コモンモードノイズを確認する時は図3のようになります。 トランス1次側の電源線および中性線から流れ込むコモンモード電流は、1次側の中間タップから測定器を介して接地線へ流れます。したがって測定器が示すノイズは、コモンモードになります。 このように⊿型LISNはノーマルモードノイズとコモンモードノイズをワンタッチで切りかえることができるため、ノイズのモードに応じた対策検討が効率よくできます。

⊿型LISN(コモンモードノイズ測定時)

図3. ⊿型LISN(コモンモードノイズ測定時)

  *1  CMDM8700 (SCHWARZBECK社)データシートを一部抜粋

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