Wave Technology(WTI) | 半導体周辺回路とその応用製品の開発・設計会社

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リバースエンジニアリングのここがすごい!

こんにちは。カスタム技術課の傳田(でんだ)です。

今回は、弊社(WTI)のサービスの一つである「リバースエンジニアリングPlus」について、実務担当としての視点から、その効果やおもしろさをお話しします。

ぜひ参考にしていただけたらと思います。

 

■ リバースエンジニアリングとは

 

図1 リバースエンジニアリングの工程

 

まず、リバースエンジニアリングとは何かというと、市場にある既製品を分解・調査し、その構造や動作原理、電気・電子回路について解析することです。リバースエンジニアリングによって、対象の製品がどのような仕組みで動作しているのかが、おおむね分かるようになります。

WTIではリバースエンジニアリングとして、主に、プリント基板から部品表・回路図作成を実施しています。

これに加え、お客様の要望を受ける形で、回路ブロックの推定に始まり、動作原理検証や、構造分析、特許調査に関連する分析等、設計会社である特長を生かしたPlusのサービスも提供しています。最近は、リバースエンジニアリングを開発の標準プロセスとして取り入れるお客様も増えてきており、WTIへの問い合わせも増えてきている状況にあります。

 

■ WTIのリバースエンジニアリングはここがすごい

WTIのリバースエンジニアリングは、プリント基板から回路図や部品表を作成すること、と申し上げました。ここで、WTI社員として、弊社リバースエンジニアリングPlusの強みをお話しします。以下、3点です。

 

1. アウトプットの品質の高さ

提出する回路図の質を高めることに注力しています。

解析担当のエンジニア達は回路設計を一通り経験しているため、一般の業者さんでは難しいであろう「回路ブロックの推定」については、確度の高い情報をご提供できていると思います。

2. 対応できる製品(技術)範囲の広さ

弊社には多様な分野の技術者が在籍し、連携が取れる状態にあるため、計測回路、電源回路、パワーエレクトロニクス、高周波回路といった、さまざまな分野の要素に対応できます。

3. 電気的な動作解析が可能

電気系の実験ができる設備を一通り保有しているため、電気的な評価実験が可能です。実際に製品を動作させて様々な信号を観測し、結果をご報告致します。

 

 

対応できる範囲が広いので、少しくらい特殊な製品でも対応可能であり、お客様にとっての価値が最大限になるようなアウトプットを常に考えていることが、弊社の強みです。

 

■ リバースエンジニアリングの効果とおもしろさ

さて、ここまではサービスのご紹介でしたが、ここからはリバースエンジニアリングの興味深い部分についてお話しします。以下4点です。

 

1. 他社の設計技法をリサーチできる

皆さんの社内にノウハウとして蓄積されている回路設計技法があるかと思いますが、「他社さんはどのような設計にしているだろう?」と考えたことはありませんか?とある機能を実装する場合に、「こんな課題があるけど、どのように解決しているのか」、「こんな設計をしたけど一般的なのか」といった疑問が湧いてくると思います。

リバースエンジニアリングを実施することで、これらの疑問を解消することができるかもしれません。

2. 安価な製品からはアイデアが得られる

ひと昔前は、特に安い海外製品などに“安価で粗悪”なイメージがありましたが、最近は、“安価なのに十分使える”イメージに変化してきています(※個人の見解です)。

安価な製品を解析した時に、「こんなのでいいんだ」と驚くような設計が度々ありますが、世の中の実用に耐えているという実績があるため、価格を抑えるためのアイデアとして取り入れても良いと思えるものも多く、良い学びになっています。

3. 研磨した基板の層画像がおもしろい

プリント基板から回路図を作成する工程に「プリント基板の研磨」があり、基板の銅箔パターンを層ごとに撮影するため、基板を上から研磨して銅箔を露出させます。たいていの場合、プリント基板は2層(両面)や4層などの多層構造になっており、それによって立体的なパターン配線を可能にしています。

普通に回路設計をしているだけでは見られないプリント基板の内層写真を見ることができるのは、興味深い体験だと思います(WTIでは各層写真もアウトプットに含めています)。

 

図2 基板内層写真サンプル

4. 製品の仕組みが分かっておもしろい

自宅で不要になったカメラやラジオを分解した経験はありませんか?

リバースエンジニアリングでやっている事はそれに近いです。世の中に流通している製品の仕組みが分かるというのは、純粋におもしろいです。

 

■ おわりに

回路設計をする上で、先人の設計はかなり参考になります。また、製品の仕組みが分かる点が非常におもしろいので、ぜひリバースエンジニアリングを活用してみてください。

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