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AEC準拠試験に「計測評価プラットフォーム」を活用♪

こんにちは。WTI 第二技術部 カスタム技術課の白濱です。

今回はAEC(※)準拠試験のひとつである、SSOP試験についてご紹介します。

SSOPとは、Steady State Operatingの略で定常動作という意味です。つまり一定の状態で動作させる試験ということになります。これは電気及び温度ストレスによる耐性を評価するための試験になります。

本試験(SSOP試験)はAEC-Q101の中で定義されています。AEC準拠試験は最近需要が増えてきており、中には今回のようなカスタマイズした環境準備が必要となる試験もあります。WTIでは、「計測評価プラットフォームの活用推進」を進めており、貢献できる場面が増えるかな?と思っています♪

※AECとは

AECとは、Automotive Electronics Council(自動車エレクトロニクス協議会)の略称であり、車載用電子部品信頼性の規格化のための団体です。車載用信頼性の規格として、欧米では広く採用されています。

 

ではここで、ツェナーダイオードのSSOP試験をする場合について考えてみましょう。

 

上記の回路で、ツェナーダイオードに最大定格電力損失を与えるように、印可電力(電圧Vと電流制限抵抗R)を定めてみます。

この回路に通電すれば一定電力を保ったまま試験できるでしょうか? 実は違います。
何故なら試験品に電力を与えた時の自己発熱による特性変動を考慮していないからです。

ツェナーダイオードは温度が上昇するとツェナー電圧Vzが増減するので、この回路では一定電力に維持することができません。

 

ではどうすれば一定電力を維持することができるでしょうか?

 

WTIでは、ツェナーダイオードの電圧Vzと電流Izを検出し、印可電力が一定になるようフィードバック制御を行うシステムを構築しました。

AECでは、77台/ロットの試験が求められるので、並列で同じ動作ができる環境の準備が必要になってきます。

  • できそうでできない。
  • でも、規格で試験はしないといけない。

こういったご相談、地味に増えてきていますね。

ここにも、以前ご紹介した「計測評価プラットフォームの活用推進」が生かされています♪

 

 

操作は、制御PCの専用ソフトウェアから行います。こちらがソフトウェアのUIです。

 

 

このソフトウェアでCH毎に印可電力を検出し、異常時は自動的に印可停止するようになっています。また、試験時間を設定して自動的に印可を終了することも可能です。更に試験中のログも記録できます。

PCはあくまでも設定と状態のチェックだけで、実際には、プラットフォームとして採用している計測評価用モジュールの中に組み込まれている、RTOS(リアルタイムOS)やFPGAがリアルタイム処理しています。こういった試験には相性ピッタリです♪

 

車載電子部品や、パワーデバイスでは、欧米を中心に、規格準拠の試験ニーズが増えてくるのではないかと思っています。これら新しい試験には、汎用の計測器では対応できない試験も含まれていると思います。

WTIでは、計測評価でお客様のご要望に応えていくために、「計測評価プラットフォームの活用推進」を進めており、これらニーズにも応えていこうと考えています。
またご紹介できるサービスが出てきましたら、ブログを通じて紹介していきますね!

是非、弊社お問合せ窓口(TEL)やお問い合わせフォーム(メール)にてお気軽にお問合せください。カスタム計測サービスについてもっと知りたい方は下記リンク先もご参照ください。

 

それでは今回はこれで失礼します。
機会があれば、その他のサービスもまたご紹介させていただきますのでお楽しみに!

 

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