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紛争鉱物調査の代行サービスについて

みなさんこんにちは。営業課の塩谷です。

今回で第三弾となりますが、紛争鉱物調査に関するブログを執筆させていただきます。

これまで、2021年5月に「紛争鉱物調査とは」、2022年8月に「紛争鉱物調査とは ~その2~」をアップしております。
紛争鉱物調査とは」では、調査対象鉱物、調査が始まった経緯や目的、実際の調査方法などについて解説しました。
また、第二弾としてアップした、「紛争鉱物調査とは ~その2~」では、昨今の状況として、調査対象鉱物、対象となる国・地域が拡大していることにフォーカスをあててお話ししました。

紛争鉱物調査とは ~その2~」の冒頭でも述べていますが、紛争鉱物調査に対する関心が高まっており、お客様から「紛争鉱物調査のサービスについてどのようなことができるのですか?」というお問い合わせを数多くいただいております。

そこで、今回は、お客様の声を反映して、WTIが提供しております「紛争鉱物調査代行サービス」の内容についてご説明させていただきます。

 

今回は代表的な調査用フォームCMRT(Conflict Minerals Reporting Template)を用いた代行調査サービスを例にその内容を説明します。
サービスの内容としましては、大きく「仕入先様への調査依頼と結果の回収」と「製品CMRTの作成(調査結果の集計)」がございます。それぞれの内容について説明します。

 

1.仕入先様への調査依頼と結果の回収

紛争鉱物調査では、調査の対象となる製品に調査象鉱物が含有されているか否か、含有されている場合には、その原材料について製錬所まで遡り、その製錬所が認定されている製錬所であるか否か、また原産地が高リスク地域に該当するか否かを調査します。(調査方法の詳細は「紛争鉱物調査とは」をご参照ください。)

実際にはCMRTを用いて、対象となる製品を構成する部品の仕入先様に対して調査を依頼して、回答を回収します。WTIでは、この一連の業務を代行いたします。業務の流れを図1.に示します。

 

図1. 仕入先様への調査依頼と結果の回収

 

まず、事前にお客様から各部品の仕入先様(部品メーカー様)へWTIが調査代行を行う旨、ご連絡をお願いしております。これをトリガとして調査を開始いたします。

調査を開始するにあたり、お客様から、調査対象製品を構成する部品とその仕入先様の情報(社名、ご担当者様のメールアドレスなど)をご提示いただきます。その情報をもとにWTIが、各仕入先様に向けCMRTの調査依頼を発動いたします。

仕入先様から入手した回答は、WTIで確認し不備や矛盾があれば仕入先様に是正を求めます。ご提示いただきました、部品すべのCMRTが回収できましたら、各部品に対応する調査結果(対応するCMRTのファイル名など)をリスト化して、各部品のCMRTファイルとともにご提出いたします。

 

2.製品CMRTの作成(調査結果の集計)

上記でご説明しました、各仕入先様から入手したすべてのCMRTを集計して、製品としてのCMRTを作成するサービスも行っております。

CMRTの「Declaration」シートには調査対象鉱物(CMRTの場合は、タンタル、スズ、タングステン、⾦)の使用状況に対する以下の質問に対しする回答が記載されています。

図2.Declarationシートのイメージ

  1. 製品自体や製造過程で、3TGが意図的に添加又は使用されていますか?
  2. 3TGは製品に残留していますか?
  3. 貴社サプライチェーン内の製錬業者のいずれかが、対象国を3TGの原産地としていますか?
  4. 貴社サプライチェーン内の製錬業者のいずれかが、紛争地域及び高リスク地域を3TGの原産地としていますか?
  5. 3TG(貴社の製品の機能性又は生産に必要なもの)は全て、再生利用品又はスクラップ起源から調達していますか?
  6. サプライチェーン調査に回答した関連するサプライヤーは何パーセントですか?
  7. 貴社のサプライチェーンに3TGを供給する製錬業者を全て特定しましたか?
  8. 貴社は受領した該当する全ての製錬業者情報を、この申告で報告していますか?

上記の質問に対し、全部品の回答(Yes, No など)を総合的に判定して、製品としての回答を作成します。総合判定は、JEITAが発行している『紛争鉱物調査における統一フォーマット「CMRT」の書き方』に準じて実施いたします。(現在はCMRT Rev.6.22に適用した2022年6月発行版に準拠)

更にCMRTでは、「Declaration」シートの質問 1) 2)で「Yes」と回答した場合(即ち、製品に対象鉱物のいずれかが含有されている場合)、「Smelter List」に原材料を製錬した製錬所(Smelter)名を入力するルールになっています。全部品のSmelter Listを統合すると、複数の部品のSmelter Listで同じSmelterが記載されている場合があります。製品のSmelter Listでは、複数の部品で記載されているSmelterは、1行に集約する必要があります。(この作業を「Smelter名寄せ」と言っています。)製品のCMRTを作製する場合、「Smelterの名寄せ」もWTIで対応いたします。

  図3.Smelter Listシートのイメージ

 

以上が主なサービス内容となります。
今回はCMRTでの調査を例にご説明しましたが、コバルト、マイカを対象としたEMRTは勿論、お客様やエンドユーザー様が独自に定められている調査フォームに対しましても対応が可能です。

また今回ご説明しましたサービス内容以外でお困りごとがございましたらお気軽にお声掛けください。Web会議で直接お困りごとをお聞きします。

 

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