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温度変化によって発生する熱反り

みなさんこんにちは。第一技術部 構造設計課の大野です。

シミュレーション技術を活用した構造・応力解析(CAEサービス)を主なミッションとして、様々なお客様と仕事をさせていただいております。

前回(2020/10)のブログでは、構造・応力シミュレーションを利用する際に重要となる課題とゴム材料のシミュレーションについてお話ししました。 今回は各層の材料が異なる多層の構造体において、温度変化によって発生する熱反りに関してお話しします。

 

半導体部品やプリント基板は、その製造工程や使用環境において必ず温度変化が伴います。特に半導体部品をプリント基板に実装する場合、常温からリフロー温度まで200℃を超える温度変化を各部材に与えます。物体は温度変化に伴って熱膨張するのですが、各材料によって熱膨張の係数が異なります。

複数の材料で構成されている半導体部品やプリント基板は、製造段階(熱印加工程)での熱反りが発生しやすく、熱反りが大きい場合は実装・組立ができなくなる問題や熱応力によって部材間にクラックが発生する問題に繋がる場合があり、市場不具合の原因になることもあります。

このような問題の発生を予防するためには、適切な材料選定や構造設計が必要です。そのため、構造や材料を変更して熱反りを抑制する組合せを開発品毎にシミュレーションで確認して設計の妥当性や変更による効果を説明できるようにすることが重要で、この確認を行ってから試作・評価することが主流となりつつあります。

WTIでは、上記のような温度変化で発生する熱反りや熱応力に関するご相談は多くいただいており、豊富な知見を保有しております。お客様からいただいたご相談の内容から解決に向けた解析手法のご提案も行っていますので、シミュレーションをどのように依頼すれば良いか分からないというお客様も気軽にご相談ください。

 

また、各材料の厚みによる熱反りへの影響を簡易的に把握しておきたい(アタリをつけたい)という場合は「積層板の簡易熱反り計算ツール」を提供しておりますのでご興味があれば、購入をご検討ください。

■入力データ

 

■出力結果

 

 

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