みなさん、こんにちは!
WTI第二技術部カスタム技術課の川中です。
今回は、受託評価サービスとして開始する予定の、「超低抵抗評価サービス」について紹介していきますね。
みなさん、低抵抗って、どのようなイメージを持っていますか?大電流の検出では、mΩオーダーの抵抗を用い、I/V変換によって電流を検出するような用途でよく用いられます。詳しくは「シャント抵抗について ~高精度に抵抗値を測定したい方へ~」でも紹介をしていますのでご覧ください。
この低抵抗測定ですが、温度特性を把握したい等で、mΩ(ミリオーム)以下の、μΩ(マイクロオーム)やnΩ(ナノオーム)の領域での測定を必要とするケースがあります。このような領域のことを“超低抵抗”と考えていただければと思います。
さて、μΩやnΩって、どのような領域でしょう?
低抵抗測定時は何らかの電圧に変換して測定することになりますが、通常、μV以下の電圧として取り扱うことになります。μV以下の測定においては、異種金属の接続部を有する場合などに、接触抵抗に加えゼーベック効果による起電力の影響など、かなり微小な電圧変動要因に配慮する必要があります。
このように、超低抵抗の測定を行う場合、配線接続部で発生する電気的な挙動も考慮した測定方式の確立が必要になってくるんですね。私は入社2年目になりますが、計測は、抵抗測定一つをとっても様々な事象を把握、理解しておかなければならない奥深い技術なんだな!と日々、驚きと学びの連続だったりします。
このような繊細な測定ですが、お客様からのご要望も多く、そのニーズに応えたい!という思いから、“超低抵抗評価サービス”を受託評価サービスとして用意することにしました♪
超低抵抗の測定結果イメージを次に示しますね。
図1:700 μΩ抵抗の温度特性
図2:1 mΩ抵抗の温度特性(材料が異なる2種類の比較)
図 1 700 µΩ抵抗の温度特性 | 図 2 1 m Ω抵抗の温度特性 |
どうでしょうか?
材料の違い含め、かなり高精度な測定ができていることがわかるかと思います♪
WTIホームページへのサービスメニュー追加はただいま準備中ですが、すでにこのブログを読まれ超低抵抗評価サービスのご利用をご希望の場合は、お問い合わせページからご連絡いただければと思います♪
今回は、超低抵抗評価サービスのお話しをさせていただきましたが、微小電流(μA、nA等)、大電流(数百A)、高電圧(数百V)等、ニッチ領域でのご要望が増えつつあります。
機会があれば、また後日ご紹介させていただきますね♪
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