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半導体パッケージの「反り」の発生と測定方法

皆さんこんにちは。
東京事業所パッケージ設計課の佐々谷です。

今回は半導体パッケージの評価・解析の評価項目の一つである「反り」について説明させていただきます。


 

 

半導体パッケージに限らず、多くの製品は異なる部材を使用しており、組立時に各部材の線膨張係数の違いから反りが発生します。この反りによって、半導体パッケージにはさまざまな問題が発生します。その一例を紹介します。(図1参照)。

① 外部端子(リードフレーム、はんだボール)と実装基板が接続できなくなる。
② 反りのストレスで樹脂にクラックが発生する。
③ ワイヤが破断する。

 

図1. 半導体パッケージの反りと問題点

 

図1は、モールド樹脂タイプのBGAパッケージを例としましたが、QFP(Quad Flat Package)やFCBGA(Flip Chip BGA)では構造の違いから問題点も異なってきます。

直接反りを測定する方法としては、レーザー変位計を用いた測定方法とシャドウモアレ原理を用いた測定方法があり、この2種類の特徴を説明させていただきます。長所短所については、表1を参照願います。

1. レーザー変位計を用いた測定

レーザー変位計で各測定ポイントの基準点からの高さを測定します。この時、半導体パッケージの傾きがあるので、測定点から傾きを算出し再度高さの補正を行います。

2. シャドウモアレを用いた測定

スリットガラス(グレーティング)の下にサンプルを置き、斜め45°から光を照射して真上から観察するとグレーティングラインとその陰からモアレ縞を見ることができます。そのモアレ縞は等高線となり算出すると高さが解ります。

 

表1. 各測定方法の特徴

No. 項目 長所 短所
1 レーザー変位計を用いた測定
  • データが細かく取れる
  • 非破壊で測定ができる
  • 測定時間が長い
  • 加熱状態の測定に適さない
  • 測定できる大きさに制限あり
2 シャドウモアレを用いた測定
  • 測定時間が短い
  • 加熱状態での測定に適している
  • 画像状態で凹凸は分かるが詳細データが解らない
  • サンプルの加工が必要となる
  • 測定できる大きさに制限あり

 

今回は半導体パッケージの反りというとても小さな項目について説明をさせていただきました。

 

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