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オンウエハRF測定はちょっとコツが要ります

みなさんこんにちは、第一技術部 高周波デバイス設計課の北村です。
(WTIの高周波(RF)・無線 設計受託はコチラ)

高周波デバイス設計課では、増幅素子をはじめとした、高周波で使われる半導体デバイスを扱っています。製品開発の過程では、ウエハの状態で高周波特性を測定する「オンウエハ評価」を行うこともあります。私はこれまでこのオンウエハ評価に携わってきました。この業務において、初めてオンウエハ評価を行う方が「難しい」と感じることが多いのが、RFプローブの取り扱いです。今回はこのRFプローブの取り扱いについてお話しさせていただきます。(RF:Radio Frequencyの略で高周波と同義です。慣れない方は、本ブログで出てくる、「RF〇〇」という言葉を「高周波〇〇」と読み替えてください)

 

 

半導体チップをパッケージに収めた製品の場合には、評価基板にデバイスを実装し、RFコネクタやバイアスを印加するための端子などを評価基板に取り付けてデバイスを動作させ、測定を行います。しかし、オンウエハ評価の場合はどうでしょう?  チップ上にはRF電極や、DC電極が設けられていますが、これらは数ミリ角の半導体チップ上に作りこまれているために非常に面積が小さく、パッケージ品の評価で使うようなRFコネクタやDC端子を接続することができません。

そこで、小さなRF電極やDC電極に、針のような形状のDCプローブやRFプローブをコンタクトさせてDCバイアスを印加し、RF信号を入力して特性評価を行うことになります。プローブの先端をチップ上の電極に正確にコンタクトさせるのは、肉眼では難しく、顕微鏡下で行うことが必要になります。

そのため顕微鏡を覗きながら上下、左右、前後の3方向に精密に動かすことができるウエハプローバを用いて作業を行うのですが、ここで難しいのは、RFプローブはただ単に電極に接触させれば良いというものではないという点です。RFプローブの先端と電極の接触の具合で、RF特性が変化することがあるからです。

RFプローブのチップ上の電極との接触量が少ないとRF特性が不安定になりやすく、逆に接触量が多すぎるとRFプローブが破損してしまうこともあります。

顕微鏡の視界に見えるのは、ウエハ上の半導体チップとプローブの先端という状態で、適切な接触量が得られるようにするという、熟練したプローバ操作が必要です。

 

今回は、高周波測定の中でも少しニッチな「オンウエハ測定」のお話をさせていただきました。

弊社には高周波の経験が豊富なエンジニアが在籍していますので、お困りごとがございましたらお気軽にご相談ください。

 

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