みなさん、こんにちは。第一技術部、基板設計課の杉井です。
前回の基板課ブログ「基板設計勉強中!(部品配置検討編)」の続編として、今回はDRCについて紹介いたします。
DRCとはDesign Rule Checkの略で、設定したデザインルールどおりに設計できているかを確認することです。
DRCは基板CADの機能であり、設定したデザインルールの違反を自動で検出することができます。基板CADがない時代には、紙や2次元の機械CADにパターンをトレースして、目視で配線の幅や間隔を一ヶ所ずつ測定していたそうです。基板CADの登場によって工数が削減され、基板の設計品質が向上しました。このように便利なDRCですが、基板CADがルール違反を正確に判別するためには、デザインルールを正しく設定することが肝心です。デザインルールに不備があると多大な損害に繋がるため、基板製造や機構設計、電気設計など様々な観点からルールを決定する必要があります。主要なデザインルールの設定項目を表 1に示します。
表 1 基板設計におけるデザインルールの設定項目
また、安価な基板CADではできない場合もありますが、特定の領域だけ、別のデザインルールを設定することもできます。例えば、BGAのピン間だけ厳しいデザインルールを適用し、DRCを行うことで、基板単価を抑えることができます。
基板設計のDRCは基板の品質を保証するためのチェックであり、DRCを正しく行うためには、適切なデザインルールの設定が必須であることを紹介いたしました。引き続き、様々な基板の設計に携わって経験を積んでいきたいと思います。
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