みなさん、こんにちは。
初めての登場になります。
パワーデバイス設計課の島雄です。
私は半導体の生産に関わる業務に携わっています。
そこで今回、私の身近でありましたお客様の生産装置のお困り事についてお話ししたいと思います。
本当?と思われるかもしれませんが、ものづくりの現場では20年以上前にメジャーだった16ビットパソコンのPC98を使用する生産装置が現役で使われていることがしばしばあります。
そんなPC98を使用している生産装置(テスト装置)で困ったというお客様の声に対応しました。
お客様のご相談は、テスト装置の制御に用いているPC98と接続しているプリンタが故障し、データが印刷できないので、どうにかできないか?というものでした。
PC98同様年季の入ったプリンタで、しかも、故障は複数台でした。
PC98は予備機を持っておられたのですが、プリンタまでは気が回られなかったようです。
お客様は以下の内容でお困りでした。
- テスト装置の制御はPC98でしか対応できない。
- でも、世の中にはPC98と接続できる新規のプリンタがない。
そこで対策として考えたのが、PC98からプリンタへの出力をWindows10で取り込む、ということでした。
Windows10でデータを取り込めば、プリンタ出力はもちろん、CSVデータに変換してエクセルで読み込むこともできます。
この具体的対策を行ったシステムの構成を図-1に示します。
図-1 PC98接続プリンタの故障対策実施例
この対策システムの構築に際しては以下のPlus要素を盛り込みました。
- PC98の出力信号をWindows10 PCにCSVファイルとしてデータを取り込み、PC98では対応していなかったデータの保存ができるようにしました。
- 更にこのデータを活用し検査表を作成するツールもご提供しました。
当初、お客様の困りごとはプリンタ出力ができないことでしたが、データが取り込めたことで、印刷用紙代の削減や人手の負荷軽減ができたとのことで大変喜ばれていました。
今回はPC98に関係した機器の故障対策でしたが、当社では生産設備の周辺の老朽化した治工具や、装置、機器の故障対策や延命対策にもお応えいたしますので、困りごとがありましたら是非ご相談ください。
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