初めまして。高周波機器設計課の日下部です。
本ブログではスマートフォンにも使われている小さな部品のお話をさせていただきます。
スマートフォンといえば2007年にAppleからiPhoneが発売され、それ以降一般的に普及し、日本でのスマートフォン普及率は2019年に80%以上にものぼります。
■スマートフォンの部品の数は...
いきなりですが、普段皆さんが使っているスマートフォンは一体どれくらいの数の部品でできていると思いますか?
実は、現在のスマートフォンは1500個程の部品でできているんです!
手のひらサイズのデバイスにこんなにたくさんの部品が使われているんですね。
部品にはディスプレイやバッテリーなどの大きな部品もありますが、約半数の800個程は積層セラミックコンデンサや高周波用インダクタのチップ部品が使用されています。これだけ多くの数の部品を手のひらサイズに収めるため、チップ部品のサイズは年々小さくなっています。
2007年ごろは1608サイズ(1.6mm×0.8mm)や1005サイズ(1.0mm×0.5mm)が一般的でした。
現在では、0603サイズ(0.6mm×0.3mm)や0402サイズ(0.4mm×0.2mm)のチップ部品が多く使われています。
シャープペンシルの芯の先より小さいんです!
さらに、今後は0201サイズ(0.2mm×0.1mm)の部品も使用されるようになります!
■0402サイズの部品を...
私も業務を通じて0402サイズのチップ部品を扱うことがありますが、開発・設計業務ならではの作業が伴います。たとえば高周波機器のS-パラメータやNFといった特性項目を満足させるために、一つ一つの部品を載せ替えながら調整します。
そして、これら0402サイズの部品の載せ替えは、自ら手作業で行っています。
具体的には顕微鏡で見ながら部品をピンセットで挟んで実装していくのですが、慣れない頃は実装の際に隣の部品にピンセットが当たってしまい、やり直しということも、、、
実装というのは基本中の基本ですが、部品の実装ができなければ製品の開発を進めることはできません。
スマートフォンなどの最新の機器に使われるモジュールもこのように人の手で一つ一つの部品を実装し開発されているのです。
今回は部品の実装についてのみ紹介させていただきましたが、WTIには様々な分野で設計や開発を行っており、各分野のプロフェッショナルが多数在籍しています。
設計・開発について不明な点、問題などがあれば気軽にご相談ください。
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