みなさんはじめまして。入社二年目、第一技術部システム設計課の尾中です。
よろしくお願いいたします。
私は入社一年目に評価業務を主に担当させていただきました。その中でも特に医療機器製品に携わることが多かったです。ご承知のとおり医療機器は人命に直接関係するため高品質が求められます。そのため高品質を保証するために信頼性試験というものが実施されています。今回は私が担当した信頼性試験についてお話させていただきます。
信頼性試験には発生する可能性がある故障状態を無理やり作り出し、人体に危害が及ぶ状況に至らないことを確認する試験があります。私はその中でオープン・ショート試験を実施いたしました。
オープンとは“ICの端子が何かの拍子に浮いてしまった状態”または“部品自体が外れてしまった状態”を想定しています。
ショートとは“はんだボールや、ごみなどが端子間にはさまり、隣接する端子同士が接触してしまった状態”を想定しています。
オープン・ショート試験は、このような故障状態が発生しても、製品として影響が出ない又は破壊しても安全な状態であることを確認しています。
この試験で何が大変かといいますと故障状態を作り出すための改造でした。オープン試験のためにICの端子を一本ずつ浮かせては試験し、また元の状態に戻す工程を繰り返します。また、ショート試験では隣接端子を接続したり、切り離したりを繰り返します。もちろん試験の結果、破壊に至る場合もあるため、その際は故障箇所を修理し次の試験をすることになります。
最初はこの改造にとても苦労しましたが、先輩方にアドバイスをいただいたり、練習用の基板で改造を繰り返し行うことで、私自身の技術を高めることができ、最終的に信頼性試験を成し遂げることができました。
また、このような信頼性試験は概ねまだ世に出ていない新製品に対して実施されるため、最新の製品に触れられるのは、この仕事の醍醐味でもあるとも感じました。
以上、私が担当した信頼性試験についてご紹介させていただきました。
このようにWTIではお客様のご要望に合わせた製品試験を実施しております。また、製品設計から信頼性試験までのワンストップでの開発や、お客様の求められる試験を効率的に行えるように、オーダー・メイドで実現する「カスタム計測システム」もご提供しております。
このような設計、試験が必要な場合は是非、お問い合わせください。
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