Wave Technology(WTI) | 半導体周辺回路とその応用製品の開発・設計会社

WTIは技術者不足を解決する「開発設計促進業」です

製品含有化学物質調査の代行サービスを開始しました!

みなさん、はじめまして。
パワーデバイス設計課の高橋です。

私は半導体デバイスの開発設計や量産品の改善業務に携わっています。

開発、設計、改善って言うと、みなさんは図面の作成や、試作品を実験室で評価することを想像されるかもしれません。もちろん、そういう仕事もありますが、製品開発や量産品を継続するための業務の中に、部品の製品含有化学物質調査というものがあります。
RoHSやIMDSという言葉は、みなさんも耳にしたことがあるのではないでしょうか。

簡単に製品含有化学物質調査について紹介しますね。
製品含有化学物質の代行サービスはこちら

製品含有化学物質調査とは、地球環境や人体に悪影響を及ぼす可能性がある物質の禁止,抑制,管理を目的に、製品に含有する化学物質を調査し報告するものです。要するに製品を構成する各部品に含まれる物質と使用量を明確にして、悪影響を及ぼす物質を管理することで、そのために供給する部品メーカ様に含有物質の調査を依頼し、その結果が規則に準じているかを確認するものなのです。

具体的な製品含有化学物質調査の方法は、部品から最終製品までの各企業が、共通の伝達スキームに使用量や物質情報を登録し、サプライ・チェーン内で情報を伝達することで行われます。

製品含有化学物質調査の代表的なスキームには、

  • chemSHERPA(ケムシェルパ):EU-RoHS指令やEU-REACH規則に対応
  • IMDS:EU-ELV指令に対応

といったものがあります。

昔は製品含有化学物質調査に対する認識があまりなく、部品メーカ様も対応方法がわからず、回答を得られないケースもありました。
今では環境対策に積極的に取り組む企業がクリーンで良い企業と捉えられ、中小企業を含めた多くの企業が製品含有化学物質調査に取り組み始めています。

このような動きの中で、自動車業界はIMDS調査が主流となり、EU-RoHS指令やEU-REACH規則等はchemSHERPAに統一されるなど、調査環境も少しずつ改善しています。
それでも、製品内の部品全てに対し、製品含有化学物質調査の種類に応じた資料を作成するには、最新知識と経験が必要です。その具体例を次に紹介いたします。

<調査対象物質の最新知識が必要>

例を挙げますとRoHS指令では禁止物質が当初6物質でしたが、2019年7月22日からフタル酸エステル類4物質が追加されます。REACH規則ではSVHCと呼ばれる高懸念物質の対象が2019年1月時点で197物資に増え、今後も1~2回/年の頻度で不定期に追加されます。
製品含有化学物質調査の情報は変化することが常であり、最新の情報をもとに調査することが重要となります。

<スキームごとに入力の仕組みを理解していることが必要>

IMDS調査で、部品メーカ様からIMDS内のエラーを解除できないと問い合わせを受けたことがあります。原因は製品重量に対し構成物質の総重量が異なっていたことでしたが、これは、全ての構成物質を入力するIMDS調査に固有のチェック項目になります。この部品メーカ様はREACH調査やRoHS調査が主であったため、このエラーの原因に気付きにくかったのかもしれません。
これも、様々な製品含有化学物質調査を経験してきた、私たちの強みだと考えています。

 

このように私達は、長年IMDS調査やRoHS指令に対する調査を中心に、製品含有化学物質調査に取り組み、その中で調査のノウハウを蓄積してきました。

そこで、今まで培った知識と経験が皆様のお役に立つはずだという思いから、製品含有化学物質調査の代行サービスを開始することにいたしました。

代行サービスの対象となる製品含有化学物質調査は、以下の3項目です。

  • REACH調査
  • RoHS調査
  • IMDS調査

また、主な代行サービスのメニューとして、以下の2つがあります。

  • 部品メーカ様への調査依頼を含めた製品含有化学物質調査の代行 ・・・図1
  • お客様から環境情報をいただき、chemSHERPAやIMDSの作成を代行 ・・・図2

図1. 部品メーカ様対応も含めた調査の代行

 

図2. 環境情報の作成代行

 

製品含有化学物質調査の要求が来たけど、「chemSHERPAとかIMDSやRoHSがわからない」「調査方法ってどうするかわからない」、「調査する時間も人手も足りない」等、お困り事がありましたら、ぜひ一度ご相談ください。

なお、文中に登場した略語の正式名称は以下のとおりです。

  • chemSHERPA:Chemical information Sharing and Exchange under Reporting Partnership in supply chain
  • IMDS:International Material Data System
  • RoHS:Restriction of Hazardous Substances
  • REACH:Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of Chemicals
  • ELV:End of Life Vehicles
  • SVHC:Substances of Very High Concern

※chemSHERPAはみずほ情報総研株式会社の登録商標です。

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