金属筐体ってどうやってできてるの? 2019年3月12日2019年3月8日 ohara.yuji みなさん、こんにちは。WTI構造技術課の山田です。 早速ですが、私が現在開発に携わっている金属筐体についてお話します。 金属筐体を作るには、さまざまな加工方法がありますが、その加工方法によって、設計手法も変わってきます。 ここでは代表的な金属筐体の加工方法と設計手法について簡単に紹介します。 1.プレス曲げ加工 平らな板を展開形状の形に打ち抜き、凸型と凹型で曲げ形状にする加工法 <設計手法> 設計段階で展開した際の最終形状がどのような形になるのかを想定する必要があります。 展開した形状が複雑であると、材料のロス部分が多くなり、コストの増大にも繋がってきます。 この形状を見直すことで、簡単にコストを削減できることがあります。 2.絞り加工 平らな板から、棒状の凸型と凹型でコップ状の形にする加工法 <設計手法> 絞り加工の特性上、角ばった形状ができないため、設計段階で角部にはRをもたせるように工夫する必要があります。製品内部のレイアウト設計は、この部分を予め考慮して設計する必要があります。 3.ダイカスト 溶かした金属を金型に流し込んで成型する鋳造法 <設計手法> 金型を用いての成型法であるため、基本的な考え方は樹脂設計と同様、抜き勾配を設定する必要があります。又、溶湯の流れを良くするため、肉厚の均一化、R付け等の設計配慮が必要になります。 以上、代表的な3つの加工法を紹介しましたが、共通していえることは、設計段階での配慮が不十分であると、製品不良に直結してしまうということです。一度製品になってしまうと、そこから改善するのは、非常に多くの時間とコストを費やすことになるので事前に設計的な配慮をしておくことがとても重要になります。 我々、構造技術課は金属筐体設計のみならず、樹脂筐体設計も対応できる技術を保有しています。お客様の様々なご要求に見合うご提案が可能ですので、お気軽にご相談ください。 【関連リンク】 機構設計(防水設計・小型化)の請負・受託 防水試験受託/請負サービス 防水試験装置レンタルサービス 熱流体解析を用いた放熱対策 応力解析を用いた強度検証・対策 その他シミュレーション技術 WTIブログ(機構・筐体関連) WTIメールマガジンの配信(無料) WTIエンジニアが携わる技術内容や日々の業務に関わる情報などを毎週お届けしているブログ記事は、メールマガジンでも購読できます。ブログのサンプル記事はこちら WTIメールマガジンの登録・メールアドレス変更・配信停止はこちら WTIの技術、設備、設計/開発会社の使い方、採用関連など、幅広い内容を動画で解説しています。 WTIブログ, 機構・筐体