みなさん、こんにちは。第一技術部、基板設計課の杉井です。
WTIの基板設計では、大規模回路の基板・多層配線基板・高密度実装基板・フレキシブル基板(FPC)など、様々な種類の基板設計を行っています。(当社の基板レイアウト設計受託サービスはコチラ)
最近ご依頼が多いのが、LTEやBluetooth、GPSなど無線通信機能を搭載した基板設計です。無線通信には必ずアンテナが必要ですが、アンテナには周波数や用途に応じて、パターンアンテナや、チップアンテナ、通信モジュールに内蔵されたアンテナ、外部アンテナなど色々あります。このアンテナ部は基板設計の中でも特に注意が必要な回路ブロックです。(当社の無線通信モジュール用アンテナ設計・評価受託サービスはコチラ)
前置きが長くなりましたが、今回は基板設計でも特に注意が必要なアンテナを理解するため、社内で実施されている社内技術講座「小型アンテナの理論と設計」を受講しましたので、その紹介をいたします。
講座は隔週2時間半、20年6月~21年1月まで計16回開催されました。業務の都合などで欠席の場合は、後で学習できるよう講座のビデオも準備されております。
講座の目的は、アンテナ共通の基礎理論や基本特性を理解して、個別アンテナの理論や特長・特性を習得することです。基礎理論であるマクスウェル方程式からアンテナの一般的な特性を学び、個別アンテナとして、ダイポールアンテナ、ループアンテナ、平面アンテナ、アレーアンテナ、逆F型アンテナ、折り返しモノポールアンテナなどについて、それらの理論、特長・特性などを学びます。
講座は電磁気学の発展的な内容で、電磁波の動きを式からイメージする必要があり、難易度は高いものでしたが、テキストを用いた座学だけでなく、演習やExcelを用いた具体的な設計実習も行い、より理解を深めることができました。
実際のアンテナ設計は、複雑な形状のアンテナ特性を手計算では解析できないため、コンピュータを用いたシミュレーション(電磁界解析など)が必要となりますが、アンテナへの知見が深まったことは、今後の基板設計でプラスになると感じています。次回はアンテナの理論・特性について紹介したいと思います。
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