開発設計会社に設計を依頼する際は、設計の全工程を依頼しないと引き受けてもらえない、なんて思っておられませんか?
「この一部の設計工程だけお願い!」っていう依頼でもちゃんと引き受けてもらえる開発設計会社は多いと思いますよ。
電源設計を例にとって説明いたします。
貴社が社内で電源の設計をしていたとしましょう。
設計を担当する技術者がいくつもの開発プロジェクトの設計を任されているために、1つ1つの設計案件に充分な時間が掛けられないという状況は日常の風景ですよね。
そうかと言って、設計外注に出そうとしても、設計内容が特殊であるなどで自社でしか設計できなくて、設計外注利用の選択肢を最初から除外してしまっているケースが多いのではないでしょうか。
そういうときは、自社で必ずやるべき工程と外注に出すことが可能な工程を仕分けしてみることがお勧めです。
例えば電源の設計を行い試作品まで出来上がった次の段階で行う、「定格チェック*1」、「異常試験*2」までも、自社の忙しいエンジニアが行う必要はないかもしれません。
これらの試験は、手間も時間も掛かる試験ですから、他の設計作業に時間を充てたいエンジニアにとっては、この作業に使う時間がすごく惜しいですよね。
そこで、これらの試験を社外に依頼することで、自社エンジニアの貴重な時間をもっと付加価値を出すために使ってもらえるようになるということです。
「定格チェック*1」、「異常試験*2」は単なる作業ではありませんので、電源に対する専門的な知識も経験も必要です。電源の設計までできる技術者が担当して初めてきちんとしたレポートまで作成することができます。
ですから、これらの作業の外注をお考えになる場合は、電源設計を丸ごと行うことのできる開発設計会社に、あえて一部の作業を依頼する、ということがミソなのです。
*1 定格チェック: 電子・電機機器が動作中に一瞬でも最大定格を超えることがないか、動作中の1つ1つの部品を測定し確認する。
*2 異常試験:電源にオープン/ショートなどの意地悪試験を行って異常が発生しないか確認する。
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