今回は、EMCにまつわるノイズ(EMI:伝導ノイズ、放射ノイズ)の対策についてのお話です。
「ちゃんと設計したのに、EMIノイズが規格割れしてしまった。なぜなんだろう?」なんて思ったことは、ありませんか?
電子回路は、回路図通りに動作しないことも多いものです。そして、周波数が上がれば上がるほど、その影響が顕著になります。それはEMIノイズ発生も同様です。
その理由は、EMIノイズ発生が、回路図に示されていない寄生要素が深く関係しているからです。EMIノイズ対策は、回路動作の理想と現実の差異を見極めることが大切です。
⇒ #002 EMI対策 ~ノイズってなぜ発生するんだろう? 寄生成分を疑え~
次に、EMIノイズは、以下の3つの要因で構成されていますので、この3つのいずれか1つでも対策を打つことができれば、ノイズ放射を止めることができます。
- ノイズ源
- ノイズ伝播経路
- ノイズ放射部
一般的には、上流側で手を打つことが根本的な解決策となります。
ノイズを放射させないようにするよりも、放射部にEMIノイズが伝わらないようにすることが上策ですし、放射部にノイズが伝わらないようにするよりもEMIノイズが発生しないようにすることが、さらに上策です。
⇒ #003 EMI対策 ~ノイズ放射3つの要因 対策は上流で打て~
EMIノイズ対策のとっかかりとしては、問題となっているノイズがどこから来ているか、つまり、ノイズ源は何かを把握することです。
ノイズ源を突き止める方法としてお勧めなのは、ノイズの周波数を把握した上で、ノイズ解析ツールに掛けることです。
ノイズの周波数を把握するのには、まず、電波暗室中で電磁波可視化システム(⇒ EMI(伝導・放射ノイズ)対策検証受託サービス)などを使ってノイズ放射を捉え、その後スペアナで周波数を確認します。
次に、ノイズ周波数解析ツール(⇒ ノイズ周波数解析ツールのご案内)にかけることで、その周波数のノイズの発生源を把握することができます。
⇒ #004 EMI対策 ~ノイズ源を突き止めるには、周波数の把握、そして解析ツール~
EMIノイズ対策は、このような基本を守りながら行うと効率的です。 是非、お試しください。
他にこのWebページでは、EMI対策についてヒントとなることをたくさんの記事にしています。
なかでも、「電子回路設計ヒントPLUS」と、YouTube動画が、きっとご参考になると思います。
また、ご自分で様々な対策をした上で、どうやってもEMIノイズが抑えられないというときは、まずは当社までご相談ください。
お問い合わせは無料です。
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EMC: Electro-Magnetic Compatibility
EMI: Electro-Magnetic Interference
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