みなさんこんにちは。第一技術部の赤谷です。
無免許で手軽に使える特定小電力無線機ですが、その送信出力は低く制限されているため、思ったより電波が届かないといったことがあります。
比較的通信距離がとれて通信速度もそこそこ速い(500 kbpsまで出せるものがある)920 MHzの特小無線モジュールの場合、送信出力は20 mW以下に制限されています。見通し距離は5 km程度とることも可能です。
しかし、実際に使ってみると数百メートルしか届かないといったことが多々あります。
通信距離を落とす要因としては次のようなことが考えられます。
✓ アンテナの設置高が低い
✓ 妨害波の影響
まず、アンテナの設置高に関してですが、電波伝搬には障害物のない空間が必要となり、これをフレネルゾーンと呼びます。下図のようなフットボール状の空間となります。
この図では、フレネルゾーンに大地が入ってしまっておりますが、この状態では通信距離が短くなってしまいます。当然ながらフレネルゾーンの中に建物などの障害物があっても通信距離が短くなりますので注意が必要です。
よって、アンテナを建物の上に設置するなど、アンテナの設置高を見直すだけで通信距離を大きく改善できる可能性があります。比較的簡単に確認できる方法ですので試してみてはいかがでしょうか?
妨害波の影響については次回ブログで解説しますのでお楽しみにしてください。
なお、WTIではアンテナの設計、評価から無線機の開発まで対応できるプロの設計部隊が揃っております。製品の無線化でお困りの際は、当社の「高周波(RF)・無線 設計受託サービス」を是非ご利用ください。
また、無線機の評価を行うには技術基準適合証明(技適)が必要です。申請のご経験が無く対応にお困りのお客様については、当社の「電波法認証 技術基準適合証明(技適)の事前評価・申請代行サービス」をご利用ください。
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