みなさん、こんにちは。第一技術部 構造設計課の竹森です。
防水設計に関しては、過去のブログ「防水設計におけるネジの重要性について」でご紹介していますので、今回は防水試験(IPX5、6)で水圧が原因の不具合事例とその対策例を紹介します。
図1.防水試験(IPX6の試験時)
例1.樹脂パネル部貼り付け部から浸水する事例
試験サンプルを1m水没させるIPX7の試験はOKとなるが、強い圧力で放水するIPX5、6の試験を行うと水圧で樹脂パネルがたわみ、筐体間を接着している両面テープが剥がれて水が侵入するケース(図2)があります。
図2.不具合事例1
この場合、樹脂パネルと内部部品の隙間にクッションを入れ、水圧を受けても樹脂パネルがたわまないように対策(図3)することも有効です。
図3.対策例1
例2.防水パッキンに直接水圧がかかり浸水する事例
強い圧力で放水するIPX5、6の試験を行うと水圧で防水パッキンがよじれ、下ケースの淵と防水パッキンの間に隙間ができて水が浸入するケース(図4)があります。
図4.不具合事例2
この場合、下ケースの淵を高くする、もしくは防水パッキンを厚くして防水パッキンの圧縮率を上げる対策も有効です。
防水試験の不具合に対して、対策の一例を示しましたが、構造毎に対策方法は異なり、上記対策では不十分な場合もあります。防水設計は水の侵入経路を正しく把握して構造にあった対策をすることが重要です。
WTIでは防水設計・試験の経験が豊富にありますので、防水設計でお困りの場合はお気軽にご相談ください。
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